万物の起源とも言える海に浮かぶ、神域というべき鳥居と、悠久の時を感じる傷ついた大楠。そこで獅子たちは太鼓を叩き、舞い、子孫繁栄を願い抱き合う。生命を守る100万本を超える深い松林で、生きることへの切実な願いを口上に込め、踊り演じる神事である山囃子。そこにはある若い音楽家の青年が居た。彼はその光景を前に何を感じ、何を願っただろうか。